「はじめない理由なくない！？」の呼びかけに多くの女性が反応！他ブランドと一線を画すサービス特徴を伝えたCMが1位に

ノバセルにてマーケティングの効果として重要指標としている「指名検索」。CM放映の前後数分間に増えた指名検索数をCMの放映量で割ったスコアを「指名検索スコア」と設定し、理論上はこのスコアが高いほどCMによってブランド名がより効果的に検索されたと計測しています。あらゆるテレビCMの指名検索スコアが可視化できる「ノバセルトレンド」にて、2023年7月の指名検索スコア順テレビランキングをご紹介します。

‍

2023年7月 指名検索スコアの高いテレビCMランキング

2023年7月1日～7月31日の期間に放送されたテレビCMのうち、高い指名検索スコアを獲得したCM上位5件のランキングと、CM内容をご紹介します。

‍

1位：RIZAP「chocoZAP」‍

15秒CM「はじめない理由はない セルフエステ」篇が特にスコアを伸ばし、2位と大差をつけて1位となりました。 ジムに来店した女性の動きにあわせて、ナレーションが「chocoZAP、はじめない理由なくない！？」と視聴者に呼びかける仕様。簡単で便利にジムを利用できる仕組みを、15秒間という短いCMの中で効果的に伝えています。

‍

一般的なスポーツジムとの違いである「服装自由」をアピールするため、CM内ではカジュアルな服装の方やスーツ姿の方がトレーニングをする様子を紹介。セルフ美容ケアが可能な店舗があることにも触れたうえで、お得な情報を最後にまとめて伝えることで、今までジムに興味を示さなかった層にも広くアプローチしています。‍

‍

2位：池之平ホテル＆リゾーツ「白樺リゾート 池の平ホテル」

‍

「夏は涼しいレイクリゾートへ」のナレーションでスタートするCMでは、家族で夏休みを楽しく過ごせる旅行先としての魅力を訴求。

・森の遊園地

・わくわくどうぶつ王国

・室内温水プール

など、さまざまな施設で楽しむ子どもたちの様子を目にして「家族旅行に行きたい！」という思いが増した方も多かったことでしょう。夏休み前、お出かけ先に悩む方々に検索されたと推測されます。3位から5位までのテレビCMは以下の通りでした。‍

‍

3位：アマゾンジャパン「Amazonプライムデー」

7月12日まで開催のAmazonプライムデーに関する内容。‍

‍

4位：NTTドコモ「Lemino」

「WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ スティーブン・フルトン vs 井上尚弥」独占生配信に関する告知。‍

‍

5位：日清食品「完全メシ」

“大山のぶ代さんとそっくりな声”を持つ木村佳代さんとサンシャイン池崎さんが共演。話題性の高い告知内容やクリエイティブをおさえて堂々の1位となった「chocoZAP」のCMを分析し、その理由や独自の取り組みをご紹介します。

「chocoZAP」 CMの圧倒的な強み

まずは、chocoZAPの取り組みと企業成長についてご説明します。

「1日5分のちょいトレ習慣」をコンセプトに、フィットネスジム初心者の興味関心を大いに集めたchocoZAP。2023年8月には会員数80万名を突破し、ブランド開始後1年で国内フィットネスジム最多の会員数を達成した(*1) ことも大きなニュースになっていました。現在は2000店舗を目標に掲げ、更なる事業成長を目指しているようです。

‍

chocoZAPの指名検索数の推移をみても、その伸びは一目瞭然。TVCMを放映したタイミングで検索数が大きく伸び、段階的に指名検索が積みあがっていることもわかります。（薄緑で背景を付けた箇所がCM放映タイミング）

‍

chocoZAPのテレビCMの指名検索スコアが、5,635という驚異の数値を叩き出した理由を、下記の3つから深掘ります。 ‍

・誰が検索しているのか？

・何に興味をもって検索しているのか？

・高スコアの秘訣！？chocoZAPのクリエイティブPDCA

‍

*1 RIZAPグループ株式会社 プレスリリース「数値から見る「chocoZAP」のインフォグラフィックス初公開！ コンビニジム「ちょこざっぷ」　国内フィットネスジム業界で会員数１位に」2023年8月21日

https://www.rizapgroup.com/news/press-releases/20230821-01/

‍

‍誰が検索しているのか？何に興味をもって検索しているのか？

7月に「chocoZAP」を検索したユーザーの性別年代の構成比をみてみましょう。

男性40%女性60%という結果でした。女性の年代構成比をみてみると、ボリュームゾーンは40代と50代であることがわかります。

‍

chocoZAPでは、従来筋トレが好きでスポーツジムを愛用するイメージの強い男性や、10代・20代が少数派になっていることが、独自性でありサービスの成長の要因と考えられます。では、これらの検索ユーザーは何に興味をもって、「chocoZAP」を検索しているのか。

‍

特定ワードと一緒に検索されているワードがわかる、「共起キーワード」を読み解いてみます。店舗・口コミ・入会金などの他のジムでも検索されていそうな一般的な項目と比較し、「脱毛」「エステ　効果」などのキーワードが検索されていることが特徴的です。

‍

chocoZAPの検索ユーザーのボリュームゾーンである40-50代女性は、このような美容関連のサービスに関心をもって検索に至っていることが考察できます。

‍

圧倒的な量×質のPDCA

ランキングには、同ブランド内で一番効果の高かったクリエイティブを反映しているため、他のクリエイティブは除外していますが、実は同じ7月にchocoZAPは全8つの素材を放映しています。その中で最もスコアの高かったのが「はじめない理由はない セルフエステ」篇でした。なお、どのクリエイティブも4,000超えの指名検索スコアをたたき出しています。

‍

chocoZAPは、テレビCM施策以外でも以下のように細かく比較を行うなど、徹底的なPDCA検証(*2)も話題になりました。

・4000種類以上の広告バナー

・500種類以上のチラシ

・200種類以上の広告LP

‍

それぞれでターゲットや訴求軸を検証したことで、これ程までに検索効果の高いCMにたどり着いたのかもしれませんね。

*2 RIZAPグループ株式会社 2024年3月期 第1四半期 決算補足資料 2023年8月14日

総括

2023年7月放映のテレビCMは、「chocoZAP」を中心に、ランキングでご紹介したCMの指名検索数が伸びていました。テレビを”ながら視聴”するユーザーが増えている近年では、CM放映前後に商品やサービスが検索された数・割合を知ることで、世の中のトレンドや関心度が伺えます。