タイムCMとスポットCMってなに?CMの種類と違いについて解説!

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    テレビCMって何?特徴について徹底解説!

    マスコミュニケーションの大部分を占める「テレビ」「ラジオ」「雑誌」「新聞」の中でも、テレビは最も幅広い層に利用されており、大きな影響力を持っています。そのテレビ放送の間に挿入される広告映像を「テレビCM」と呼びます。「15秒」や「30秒」といった短い時間の中に、活字では伝えにくい情報や魅力を映像や音声で表現できるため、タイムリーかつ効果的に情報の訴求が可能です。また、公共の電波に載せて発信するテレビCMは、社会的信頼が高い点も大きな特徴の1つといえます。大人から子供まであらゆる層の方が視聴するテレビCMは、広告の「到達力」と「プッシュ力」の高さにおいてほかのマス広告を圧倒する存在といえるでしょう。

    テレビCMをやる2つの目的を紹介!

    商品やサービス、会社名などを短期間かつより多くの方に知ってもらえるテレビCMを利用する際は、その目的を事前に明確にしておく必要があります。数ある広告方法の中で、多くの企業がテレビCMをやる大きな目的は「ブランドイメージのアップ」と「売上のアップ」の2つです。ここでは、それぞれの目的に関する詳しい内容についてみていきましょう。

    1.ブランドイメージのアップ

    公共の電波に乗せて情報を発信するテレビCMは、ブランドイメージのアップに効果的です。繰り返しテレビCMで流れる商品やサービスなどに対して、視聴者は安心感や信頼感を抱きます。

    さらに、テレビCMの内容次第では世界観やメッセージを伝えることができ、独自のブランドイメージの確立も可能です。若年層のテレビ離れが指摘される現在でも、テレビCMはイメージ戦略に欠かせない広告方法の1つといえます。

    2.売上のアップ

    人の記憶に残りやすいテレビCMは、売上アップも期待できます。テレビCMは、商品やサービスの魅力や特徴の理解を助け、視聴者の購買行動を喚起することが可能です。

    また、インパクトのあるストーリーや映像、音などを用いて視聴者の視覚や聴覚に繰り返し訴求できます。その結果として視聴者の記憶に強く残り、ほかの商品やサービスとの差別化が図れるのです。CMで視聴した商品をスーパーなどで偶然見かけて「思わず購入する」といったケースも少なくありません。

    さらに、テレビCMで商品やサービスの認知度を高めて興味を抱いてもらうことで、継続的な購買につなげることもできます。

    テレビCMの3つの種類

    テレビCMには次の3種類が存在します。

    • スポットCM
    • タイムCM
    • SAS

    これらの種類ごとに特徴やメリット効果が異なります。よって、訴求したい商品やサービス、企業の特性に合わせて正しく使い分けが必要です。また、費用にも差があります。費用対効果を考慮して自社にとってどのCM形態がマッチするのかを慎重に検討しましょう。

    1.スポットCM

    スポットCMとは、番組を特定せず時間枠を指定して放送される15秒程度のテレビCMのことです。スポットCMは「◯◯という人気番組の中でテレビCMを流したい」といった希望はできません。あくまでも、テレビ局が定めた番組と番組の間や番組中の放映中に挿入されます。ただし「日曜日の午前中」や「土曜日の深夜」といった形で、曜日や時間帯の選択は可能です。

    スポットCMの特徴

    スポットCMの特徴は、曜日や時間帯だけでなく「お正月前の7日間のみ」や「中国・四国地方のみ」といった形で、地域や契約期間を指定できる点です。短期間に集中してCMを打てるため、季節性のある商品や期間限定キャンペーンなどの打ち出しに有効といえるでしょう。また、広告予算に合わせて曜日や時間帯を上手く組み合わせることで、ほかの種類よりも広告の費用対効果の向上を目指せます。

    スポットCMのメリット効果

    スポットCMにおけるメリット効果は、短時間で幅広い層にリーチできる点です。たとえば、放映する時間帯を「午後」に限定したとします。番組を指定していないため、午後に放映されるニュースや時代劇、バラエティなどさまざま番組でCMが流れます。その結果として、年齢や属性などを限定することなく、幅広い層の視聴者に訴求できるのです。また、安くCM枠を購入できる点もメリットの1つです。一般的に、放送時間や期間が長いほど放映料は高くなります。しかし、スポットCMは15秒という短い時間からCM枠を購入できるため、低予算からでもテレビCMを始められます。

    スポットCMの料金

    スポットCMの放映費は1本いくらの定額制ではなく、CMを流す「放送局」や「時間帯や曜日」の2つに要素によっておおよそ求められます。放送局には、地上波の「キー局」「ローカル局」、衛生放送の「BS放送」「CS放送」といった種類があり、それぞれ料金が異なります。自社のターゲットと放送局ごとの特徴、そして料金によってテレビCMを流す放送局を判断しなければなりません。

    2.タイムCM

    タイムCMとは、番組のスポンサーとなることで番組に含まれるCM枠内で放送する広告のことです。テレビ番組の終わりに「この番組は、ご覧のスポンサーの提供でお送りしました」といったナレーションを一度は聞いたことがある方も多いでしょう。これこそが、タイムCMです。タイムCMを放映する最小単位は30秒から設定できます。また、放映期間はドラマの場合で3ヶ月(1クール)、情報番組の場合は6ヶ月(2クール)といったように、一定期間にわたって放映します。

    タイムCMの特徴

    タイムCMの特徴は、特定の番組の視聴者層に対して強くアピールできる点です。例えば、調味料に関するCMを打ちたい企業があるとしましょう。この場合、スポーツ番組でCMが流れるよりも、人気の料理番組で放送されるほうがCM効果は高いと予想されます。このように、番組の視聴者とCMのターゲットをマッチさせられる点がタイムCMの大きな特徴です。さらに、特定の番組内で繰り返しCMが流れるため、視聴者の記憶に商品やサービス、会社名などを強く印象づけられる点も特徴といえるでしょう。

    タイムCMのメリット効果

    タイムCMに期待できるメリット効果は「ブランディングの向上」です。番組を指定できないスポットCMに比べ、タイムCMは特定の番組で長期間にわたって露出できます。よって、番組のイメージと企業や商品のイメージがリンクし、その結果としてブランディング効果が発揮されます。また、番組によっては競合他社のCMが放送されないケースも少なくありません。さらに、視聴率の高い番組を選ぶことでより多くの視聴者に訴求できるなど、スポンサーにとって有利なメリット効果が多く存在します。

    タイムCMの料金        

    テレビCMの料金は、放送局に加え「視聴率」「提供表示」「放送時期」などによって大きく異なります。CMを流す番組を選べるタイムCMの場合、番組の視聴率が高いほどに金額が高く設定されます。また、協賛スポンサーの提供表示は、テキストで表示するよりもアナウンスを流すほうが高くなるので注意が必要です。さらに、放送時期によっても料金が大きく変動する点も把握しておいてください。

    3.SAS

    SAS(Smart Ad Sales)は、テレビ視聴に関するさまざまなデータを基に「15秒1本」のCM枠から購入できるテレビCM商品のことです。昨今、第三のテレビCMとして注目を集めています。テレビCMの大きな課題でもあった「欲しいCM枠だけを購入できない」という問題を解決する手法としてSASは誕生しました。2020年2月からは、TBSやテレビ東京、フジテレビもこのSASを販売しており、今後さらなる普及が見込まれます。

    SASの特徴

    タイムCMは番組を指定できる反面、契約期間が長くなることから、広告費が高額になりやすいというデメリットがありました。しかし、SASは1回だけの放送でも番組が指定できる点が大きな特徴です。放映日時や番組、本数、金額など自社が欲しいタイミングに欲しい分だけを自由に購入できるため、予算に応じてテレビCMを放送できます。

    SASのメリット効果

    SASのメリット効果として期待できるのは「ほかのマーケティング施策との相乗効果」です。従来の場合、CMが放送開始される10~14日前までどの枠で放送されるかがわかりませんでした。しかし、SASは約2ヵ月前からCM枠を購入できます。その結果として「SNSやWebページなどの施策とCM放映を組み合わせて拡散を狙う」など、新たなマーケティング施策に利用できます。さらに「枠ファインダ」というツールを用いることで、効果の分析や検証がしやすくなる点もメリットの1つです。枠ファインダとは、データ会社が保有するテレビ視聴に関するデータを検索や分析ができるサービスを指します。視聴者の趣味嗜好や購入傾向など、従来よりも細かくターゲットを設定し、最適な広告枠を探したり、分析をしたりできるのです。また、分析結果をもとに枠ファインダを通じてCM枠の購入も申し込めます。

    SASの料金        

    SASの料金はほかの種類に比べ、リーズナブルであるといえます。なぜなら、SAS特徴として、1回だけのCMから購入できるからです。15秒1本あたりの最低単価を数万円に設定する放送局であれば、数万円程度からテレビCMを放送することができます。ただし、指定する番組の視聴率や時間帯などによっては、大きな費用を要する可能性もあるため注意しましょう。

    タイムCM・スポットCM・SASの違いって何?費用や効果の違いをわかりやすく解説!

    ここでは、タイムCM・スポットCM・SASの違いを比較するために、それぞれを表にまとめています。自社がテレビCMを打つ目的や用途にあわせて、上手く使い分けるようにしましょう。


    テレビCMの費用ってどう決まるの?タイムランクについて解説!

    テレビCMの費用を理解するうえで「タイムランク」の内容を把握する必要があります。タイムランクとは、放送される時間帯で異なるCMの放映料をランク分けしたものです。費用の高いものから、次の4つに分かれます。

    • Aタイム
    • 特Bタイム(SBタイム)
    • Bタイム
    • Cタイム

    区切り方は、曜日や放映局によって異なります。また、タイムランクごとの値段も放映局によってさまざまです。さらに、タイムランクごとの価格はあくまで定価であり、そのままの価格でCM枠を購入する企業はほとんどいません。通常は、定価から「掛け率」によって割引された値段で購入します。掛け率は時期や混み具合、親密度、予算などさまざまな要素で決まるため、一概に○○%と言い切れません。まずは、テレビCMの費用がタイムラインに大きな影響を受けるということを理解しておきましょう。

    テレビCMに必ず必要なCM考査って何?

    企業がテレビCMを打つには「CM考査」を受ける必要があります。CM考査とは、広告主の「CM表現」と「サービス内容(業態)」が、民放連の放送基準等に抵触していないかを確認する作業のことです。公共の電波を使うテレビCMには、正確性や倫理性、企業の安全性などが求められます。CM考査でチェックされる「表現」に関するポイントの例は、次のとおりです。

    • 陰湿かつ暴力的な表現
    • 利益や幸福を得たいと思うような表現
    • 過大もしくは最大級表現
    • 性的に問題のある表現
    • 誹謗中傷する表現など

    また、広告主のサービス内容や業態に対しても次の項目に関して審査がなされます。

    • 会社概要
    • 法的な登記等を確認する書類
    • 担当者の連絡先
    • 商品の現品や説明書など

    これらの厳しいチェックによって、テレビCMの信頼性は支えられています。

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    インターネットが普及した現代においても、社会的信頼の高いテレビCMは幅広い層に対して大きな影響力を持っています。そんなテレビCMを活用することで認知度の向上が期待でき、ブランディングの確立につながる他、視聴者の購買行動に喚起によって売上アップも目指せるのです。ノバセルではテレビCMの制作から放映、その後の分析までをワンストップで行っています。テレビCMに関してお悩みのことがあれば一度相談してみてください。