メディアミックスとは?その起源や目的、メリット・デメリットを余すことなく解説!

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    テレビCMの効果をより高めるために使える「メディアミックス」という手法をご存知でしょうか?インターネット広告の出稿が増え、広告媒体が多様化している中、ターゲットに合わせて媒体を使い分けていくことが重要になります。そのため、複数の媒体を組み合わせて広告を出稿するメディアミックスはとても重要なポイントとなってきます。本記事では、メディアミックスの起源や目的、メリット・デメリットなどを解説します。クロスメディアとの違いも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

    メディアミックスとは?

    広告業界におけるメディアミックス(media mix)とは、広告効果を高めるため、複数の異なるメディアを組み合わせる手法のことです。たとえば、テレビCMとポスター広告の併用などです。マーケティング用語として、主にエンターテイメント業界で使われるメディアミックスとは意味が異なるので注意しましょう。ちなみに、エンタメ業界でのメディアミックスは、小説やマンガなどの原作を別のメディアで展開することを指します。たとえば、小説の映画化やマンガのアニメ化などです。本記事では、予算内で広告効果を最大限まで高めるためのメディアミックスについて詳しく解説します。

    メディアミックスの起源・ルーツ・目的

    メディアミックスという言葉は、「メディア(媒体)」+「プロモーションミックス」が組み合わされてできたものです。プロモーションミックス とは、「広告宣伝活動」「PR活動」「セールスプロモーション」「人的販売の手法」の4つを効果的に組み合わせるマーケティング戦略のひとつです。日本のメディアミックス広告のルーツは、1950~1970年代のテレビCMとホーロー看板の組み合わせだといわれています。「オロナミンC」「オロナイン軟膏」「ボンカレー」などが有名です。白黒テレビが多かった時代に、テレビCMのワンシーンが鮮やかなホーロー看板で再現されていたため、かなり強く印象付けることに成功したといえるでしょう。現在のメディアミックスの目的も、ホーロー看板全盛期の時代と同様、予算内で広告効果を最大限に高めることです。広告が効果を発揮するには、3回のリーチで十分という「スリーヒッツ理論(Three Hits Theory)」というクラグマン が提唱した説を応用し、1度目のリーチで注意をひき、2度目で興味を持たせ、3度目で購買など実際の行動を起こしてもらうことが効果的です。スリーヒッツ理論をもとに、複数のメディアを用いて最適な広告手段を計画し、費用内で効果の最大化を目指しましょう。

    メディアミックスの主要媒体

    メディアミックス広告で用いられる主な媒体は、下記の4つです。

    • アナログメディア(新聞・雑誌など)
    • デジタルメディア(テレビ・ラジオなど)
    • インターネットメディア(Webサイト・SNSなど)
    • ニッチメディア(情報誌・フリーペーパーなど)

    それぞれの媒体ごとに特徴やターゲットが異なります。ひとつずつ詳しく紹介します。

    アナログメディア

    新聞や雑誌、DMなどの紙媒体、テレアポなどの電話、街頭や店頭でのPRなどの対面による広告方法をアナログメディアと言います。鮮明なイメージを伝えられる紙媒体での広告は、手元に残りやすいというメリットがあります。対面でのPR活動も、たくさんの情報を伝える方法として有効でしょう。インターネットが発達した今も、新聞の権威性は高く、より信頼度の高い広告というイメージ付けも可能です。アナログメディアは、限られた地域での広告や、ターゲットの年齢層が高い場合に最適です。ただし、紙媒体は内容の変更が難しく、対面のPRはクレームに発展することもあるため、注意しましょう。

    デジタルメディア

    デジタルメディアは、どの世代にもなじみのあるテレビやラジオを指します。全国的に、幅広い層のターゲットに商材やサービスを認知させたい場合、とくに役に立つ媒体です。コストが高いというデメリットはありますが、その分企業や商材・サービスのイメージアップを図れるというメリットもあります。

    インターネットメディア

    昨今人気の高まっている媒体が、インターネットメディアです。一口にインターネットメディアといっても、インターネット広告をはじめ、Webサイト・ブログ・メールマガジン・動画配信・SNSなど、さまざまなメディアに細分化されています。それぞれのメディアについて、効果的な広告が研究され、日々発展を遂げています。インターネットメディアはデジタルメディアと比べて広告費が安く、特定のターゲットにアピールできるというメリットを持っています。また、リアルタイムで効果測定ができるというポイントも。一方で、幅広い層へのリーチは難しいというデメリットがあります。

    ニッチメディア

    ニッチメディアとは、特定の属性のユーザーをターゲットにした媒体のことです。会員や顧客に向けた情報誌、フリーペーパーなどが代表例です。店舗の新規オープンなどエリアを限定した広告や、特定の悩みを持つ女性に向けた商材・サービスなどの広告が向いているでしょう。広告費の削減やターゲティングの絞り込みには向いている一方、発行のタイミングに合わせた広告出稿が必要という側面があります。また、フリーペーパーを置くエリアやタイミングなどもしっかりと検討しなければなりません。

    メディアミックスのメリット

    メディアミックスを用いることで得られるメリットを4つ紹介します。

    1. より幅広い層に訴求できる
    2. 広告への接触回数を増やせる
    3. メディア同士の補完効果・相乗効果を狙える
    4. 効果測定しやすい

    ひとつずつ詳しく解説します。

    より幅広い層に訴求できる

    メディアごとにリーチできるターゲット層は異なります。そのため、複数のメディアを組み合わせるメディアミックスによって、訴求できるターゲット層を増やせるというメリットがあります。たとえば、新聞や雑誌などのアナログメディアは中高年層、インターネットメディアは若年層に訴求しやすいという傾向があります。複数のメディアを用いて訴求する対象を拡大できることがメディアミックスの大きなメリットであり、特徴といえるでしょう。ターゲットを精査して組み合わせるメディアを決定すると、より高い効果を狙えます。

    広告への接触回数を増やせる

    本記事で、広告が行動を誘引するためには、3回程度の広告接触が必要という「スリーヒッツ理論」を紹介しました。同じ広告に繰り返し触れることで、より印象に残りやすくなるのです。メディアミックスを用いると、広告のリーチ回数を増やせます。たとえば、朝の新聞広告、昼にスマートフォンのインターネット広告、夜にテレビCMで見たとすると、1日で3回同じ広告に接触することになります。さまざまなメディアに広告を出稿することで、同じ人が繰り返し広告に接触する回数を増やせるのです。

    メディア同士の補完効果・相乗効果を狙える

    メディアミックスを用いると、それぞれのメディア同士で弱みを補える補完効果、それぞれの強みを活かした相乗効果を狙えます。たとえば、テレビCMは短い時間の中に、インパクトのある映像と音声を凝縮するため、詳細情報を伝えづらいというデメリットがあります。一方、新聞や雑誌などの広告は文字情報主体のため強いインパクトはありませんが、多くの情報をじっくり見てもらえるという利点があります。このような場合は、テレビCMと新聞や雑誌広告を組み合わせることで、お互いの弱みを補完し、強みを活かした広告展開ができるというわけです。

    効果測定しやすい

    インターネットの発展により、広告業界でもインターネットメディアは欠かせない存在となりました。そのため、メディアミックスでもインターネット上への広告出稿が取り入れられることがほとんどです。ほかのメディア広告と比べて、インターネットメディア広告はリアルタイムで正確に効果測定しやすいという大きなポイントがあります。アクセスしたユーザー数だけでなく、ユーザーの属性やサイト上での行動履歴など、さまざまな情報が得られるのです。メディアミックスでインターネットメディア広告の効果測定を効果的に用いるためには、テレビCM放映前後や新聞掲載前後などでサイトを訪問するユーザー数の増減を比較するのが第一です。インターネットメディアを活用して得たデータをふまえることで、広告の再検証や改善策の検討もよりしやすくなるでしょう。広告の効果測定について詳しく知りたい方は、こちらの「テレビCMの効果測定方法」についての記事 もご覧ください。

    メディアミックスのデメリット・注意点

    メリットがある一方、メディアミックスにはデメリットもあります。それは費用対効果(ROI)が合わなくなるおそれがあるということです。では、費用対効果を適切にするためには、どのような点に注意を払えばよいのでしょうか。

    メディアミックスを行ううえで注意すべき点は下記の2点です。

    1. 予算配分を適切にする
    2. メディアごとの素材を用意する

    ひとつずつ具体的に見ていきましょう。

    予算配分を適切にする

    メディアミックスの目的は、費用対効果を上げることにあります。しかし、予算の配分をしっかり検討したうえで実行しないと、費用対効果が下がってしまうおそれがあります。複数のメディアに広告を出稿するため、媒体を増やせば増やすほど費用は高くなります。メディアごとの特徴やターゲット層のニーズを把握し、正確な効果測定をして予算配分を適切に行わなければ、十分な売り上げを見込めないどころか、狙った広告効果が得られないおそれもあるのです。ノバセルでは、自社の分析ツール「ノバセルアナリティクス」で、リアルタイムで正確な効果測定を実現しました。費用対効果の高くなるメディアミックスの方法や、定期的に広告の改善案も専門の社員がご提案します。詳しくはこちらのページ をご覧ください。

    メディアごとの素材を用意する

    メディアごとに得意とするターゲット層は異なります。コスト削減のためには、テレビCMと同じものをWebで流すのもひとつの手でしょう。この手法はテレビCMやWeb広告の主なターゲットとなる若年層への訴求には効果的ですが、より多くの層へのリーチやメディア同士の補完・相乗効果は見込めません。複数のメディアで広告を出稿する場合は、ターゲットがどのような形で広告に接触するかを精査し、それぞれのメディアの特徴を活かした素材を用意することが大切です。

    クロスメディアとの差異

    メディアミックスと似た言葉で、「クロスメディア」というものがあります。最近では、メディアミックスよりもクロスメディアの方が主流になってきています。メディアミックスは、幅広い層の認知獲得を目的に、複数のメディアで同じ内容を訴求する広告手法です。一方、クロスメディアはターゲットに行動させることを目的に、複数のメディアで連動した訴求を行う広告手法です。たとえば、「続きはWebで」で終わるテレビCMが多く見られるようになりました。これはテレビCMとインターネット広告のクロスメディアで、テレビCMに接触したターゲットが能動的に商材やサービスを検索するよう働きかけているのです。そのため、今後はターゲットのニーズだけでなく、行動も精査したうえでの広告出稿が重要となってくるでしょう。

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    インターネットの発展に伴い、広告市場の幅はますます広がっています。AR技術などの新たな広告手法も次々と生み出され、メディアミックスの幅はさらに拡大していくでしょう。そのため、商材やサービスのアピールポイントだけでなく、ターゲットのニーズや属性によって、出稿するメディアを選ぶことがより重要になっています。運用型テレビCMに精通しているノバセルでは、費用対効果を最大限に高めるメディアミックス広告出稿をワンストップでサポートします。もちろん、ノバセルが得意とする効果測定だけの利用も可能。より高い効果を上げる広告をご検討中なら、ぜひノバセルにお問い合わせください!