キー局とは?準キー局やローカル局(地方局)、独立U局の違い、また、キー局各社の特徴を徹底解説。
目次
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地上放送、民間放送局のテレビ局の種類
まず、地上波の民放のテレビ局の種類を紹介します。地上波のテレビ局は、大きく下記の3つに分けられます。
- キー局(準キー局)
- ローカル局(地方局)
- 独立U局
ひとつずつ具体例をあげつつ、見ていきましょう。
キー局(準キー局)
番組放送ネットワークの中心を担う放送局のことを、「キー局」と呼びます。「キー・ステーション」や「発局」、「基幹局」と呼ばれることも。日本のキー局の本社はすべて東京の港区にあるため、「在京キー局」や「東京キー局」とも言われます。
キー局は番組の制作や編成だけでなく、制作した番組を各地方のネットワーク系列局に送出しています。日本のキー局は以下の5社です。
- 日本テレビ放送網
- TBSテレビ
- フジテレビジョン
- テレビ朝日
- テレビ東京
準キー局は、名前の通り、民放ネットワークの中でキー局に準ずる立場の放送局のことです。大阪府大阪市にある在阪広域局の下記4局を準キー局として指すことが多いですが、同じく大阪市にあるテレビ大阪を含めることもあります。
- 毎日放送
- 朝日放送テレビ
- 関西テレビ放送
- 讀賣テレビ放送
また、愛知県名古屋市に本社を置く民放局のことを在名広域局と呼びます。東京のキー局や大阪の準キー局に次いで、全国に放送される番組を制作しているため、広義の意味で準キー局にくくられることもあります。在名広域局は下記の4局です。
- CBCテレビ
- 東海テレビ放送
- 名古屋テレビ放送
- 中京テレビ放送
キー局、準キー局(在阪、在名広域局)を系列ごとにまとめると下記のようになります。
キー局でCMを流すメリット
キー局でCMを流すメリットは、主に下記の2つです。
- 人口の多いエリアで放映できる
- 商材・サービス、自社のイメージアップを図れる
詳しくは後述しますが、キー局もローカル局と同様、特定の放送圏域を持っています。
在京キー局の放送圏域は、東京・神奈川・埼玉・千葉・群馬・栃木・茨城の1都6県で、約4,000万人という日本有数の人口の多さを誇ります。日本の総人口は約1億2,000万人なので、日本国民の約3分の1にアプローチできる計算です。
多くの人に自社の商材やサービスを知ってもらえるということは、大きなメリットでしょう。
キー局でCMを放映すると、多額の費用がかかります。これはデメリットにも見えますが、実は自社のイメージアップにつながります。広告に多額の費用をかけられる、つまり財源に余裕がある企業という印象を視聴者に与えることができます。
テレビCMという比較的信頼度の高い広告に、キー局で放映されたという事実がプラスされると、より強く安心感や信頼感を与えることができるというわけです。
放送エリア単位で流れるスポットCM、番組ごとに流れるタイムCMなど、キー局で流せるCMにはいくつかの種類があります。詳しくはこちらの「テレビ広告の種類」の記事をご覧ください。
ローカル局
ローカル局は特定の地域を放送圏域に持つ放送局です。エリアの大小はありますが、日本には130局近くのローカル局があります。
実は、キー局も関東1都6県を放送圏域にするローカル局の1つですが、キー局で制作した番組を各ローカル局に送出しているため、全国放送と言われることが多いです。
また、NHKは公共放送としての側面を持つため、全国放送局として扱われますが、ローカル局のように各支局を置いています。
基本的に、ローカル局はキー局で制作された番組を放送しています。そのため、全国で同じ番組が放送されるわけです。
しかし、放送圏域に合わせたニュースや天気予報、情報番組など、自社で番組を制作することもあります。この番組を「ローカル番組」と呼びます。
北海道テレビの「水曜どうでしょう」や「おにぎりあたためますか」などは、ローカル番組から全国的に有名になった番組として知られています
ローカル局の一例を系列ごとに表で紹介します。
ローカル局でCMを流すメリット
ローカル局でCMを流すメリットは、その地域限定性にあります。その放送圏域内の店舗や、地元に根付いた地場企業の広告であれば、キー局でテレビCMを流すよりも高い効果を狙えるでしょう。
独立U局
独立U局は、キー局のネットワーク系列に属さない放送局です。UHF(極超短波)という短距離通信用の周波数の電波で放送しています。都道府県単位の視聴者をターゲットしており、ローカル局よりもさらに地域色を強めた番組の制作、編成が特徴です。
日本の独立U局は下記の13局です。主な放映地域と合わせて紹介します。
独立U局でCMを流すメリット
独立U局は、ローカル局よりもさらに特定の地域にフォーカスした番組を放映しています。独立U局の番組視聴者はおのずとその地域に関心があることになります。そのため、独立U局ではローカル局よりもさらに地域やターゲットを絞り込んだテレビCMを放映することが可能です。
キー局各社の違い
キー局は、それぞれ異なる特徴があります。CMを出稿するときは、局の特徴をふまえて効果を最大化できるよう検討する必要があります。本記事では、在京キー局5社各局の特徴を紹介します。
<日本テレビ放送網>
日本第1号のテレビ放送免許を獲得した日本テレビ。初の後楽園プロ野球中継、巨人—阪神戦を中継したことでも知られています。
「キューピー3分クッキング」や「笑点」、「世界まる見え!テレビ特捜部」などご長寿番組をはじめ、「踊るさんま御殿」「笑ってコラえて」などのバラエティ、「名探偵コナン」などのアニメ、「NEWS ZERO」や「ZIP!」などの情報番組など、人気番組を多数放映しています。1978年からは「24時間テレビ」が毎年放送され、番組内で集められた寄付金を福祉・環境・災害復興などの支援事業に活用しています。
民放の全日視聴率では第1位の日本テレビですが、売上高ではフジテレビに次ぐ第2位となっています。視聴率の高い番組にCMを出稿したい場合や、福祉や公共サービスの広告を放映したい場合は、日本テレビでCM出稿を検討すると良いかもしれません。
<TBSテレビ>
「王様のブランチ」などの情報番組や「半沢直樹」「99.9」などのドラマで知られているTBSテレビ。ファミリー向けの番組だけでなく、報道機関としての信頼も厚いキー局です。海外に事業所を設置したり、海外のテレビ局と連携したりと、グローバルな事業展開をしています。
視聴率は低めですが、売上高は日本テレビ放送網に次ぐ第3位です。ファミリー世帯向けのCMはもちろん、TBSテレビ自体に堅実な印象があるため、BtoBのサービスのCM出稿にも適しているでしょう。
<フジテレビジョン>
2021年度売上第1位のフジテレビジョンは、幅広い視聴者層の獲得を目指し、バラエティ新番組などを投入しています。視聴率はTBSテレビとほぼ横並びですが、放送事業のほか、映画事業やイベント事業、フジテレビオンデマンド(FOD)などの配信事業に注力し、売上を上げています。
比較的若年層を視聴者に持つフジテレビジョンにCMを出稿するのであれば、その視聴者層をターゲットにした商材やサービスがうってつけでしょう。日曜には「ちびまる子ちゃん」「サザエさん」など、家族で見られるアニメもあるため、その時間帯を狙ったファミリー向けのCMも良いかもしれません。
<テレビ朝日>
もともと教育専門のテレビとして誕生したテレビ朝日。「題名のない音楽会」や「徹子の部屋」、「ドラえもん」など、長年にわたってさまざまなジャンルの番組を放送しています。売上は第4位ですが、視聴率は全日では日本テレビと並び、ゴールデンタイムやプライムタイムでは堂々の第1位です。
サイバーエージェントと共にAbemaTVも展開しているため、ネット放送での新しい挑戦をし続ける、今後の伸びしろに期待できる放送局といえます。「ドラえもん」のメイン視聴者層となる幼稚園~小学生がいる家庭や、主婦層に向けた広告を出稿すると良いでしょう。
<テレビ東京>
日本経済新聞社が資本参加しているテレビ東京は、「ガイアの夜明け」「カンブリア宮殿」「ワールドビジネスサテライト」など、経営者やビジネスマン向けの経済番組を多く放送しています。それゆえ、CMもBtoB向けの商材やサービスが多く出稿されています。
また、深夜枠のアニメにも力を入れており、数々の話題作を手掛けてきました。CM出稿の際、比較的ターゲットを絞り込みやすいキー局といえるでしょう。一方で、売上高、視聴率ともにキー局の中でも最下位のため、幅広い世代に広く知らしめたい広告の出稿は向かないかもしれません。
教育専門局として誕生しており、今でも独自性の高い番組を制作・放送しています。ほかのキー局が緊急ニュースを放送しているときも、通常通り放送を続ける姿勢が一部の視聴者には好感を持たれています。
地上波のテレビCMの出稿ならノバセルにおまかせ!
テレビCMの出稿の際、どのテレビ局で放映するかはよく検討しなければなりません。まずは商材やサービスのターゲットを精査し、エリアを絞り込んだ後、CMを出稿する番組を選びましょう。
在京キー局5局はそれぞれに特徴があります。また、1都6県の放送圏域を持つため、幅広い層へのリーチが望めるでしょう。一方、準キー局や在名広域局、ローカル局に出稿する場合は、地域に合わせたCMの制作が必要不可欠です。
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