ノバセルトレンドを使って、自動車(セダン)のテレビCM効果分析をしてみた。

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    講師

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    ノバセルが提供する、あらゆるテレビCMの効果を可視化する「ノバセルトレンド」。自社や他社のCM放映中、さらには前後数分間に増えたウェブの指名検索数をCMのインプレッション数で割った「指名検索スコア」をさまざまな条件で計測することにより、曜日・時間帯や番組別のテレビCMの効果や、クリエイティブごとの効果の違いなどを数値で確認することができます。

    今回はこのノバセルトレンド(有料版)の画面を使って、自動車のテレビCMの効果分析をしてみました。

    プリセット画面はコチラ

    最初の設定

    まず初めに期間選択を行います。ホーム画面右上部分に期間選定できる箇所があるため、そこをクリックします。

    クリックすると、各ブランド毎の放映期間がマークされているため、この期間を参考にして分析したい期間を開始日と終了日に入力します。

    今回は2022/01/01~2022/12/31の期間で見てみます。

    適用するボタンをクリックすると、画面の数値が反映されます。

    全体数値

    まず推定imp数から見てみます。画面中段の右側に表示されている部分で、各ブランド毎のテレビCMの推定延べ接触表示回数を表しています。(具体的な定義は?マーク参照)

    これにより各ブランドがどれくらいテレビCMを放映していたかがわかりますが、このブランドの中だとクラウンが圧倒的に放映量が多いことがわかります。

    これは去年7月に新型クラウンを発売し、それに伴い企業が大々的にプロモーションを打ったからと推測できます。

    次に画面中段の左側の指名検索スコアを見てみます。指名検索スコアは先程設営した推定imp数100万回あたりの検索された数です。(具体的な定義は?マーク参照)

    つまり、スコアが高い程検索された割合が高かったと言えます。こちらも各ブランドで比較してみると、クラウンが最も高く、次いでメルセデス・ベンツ Cクラスとなります。

    こちらも新型クラウン発売により、視聴者の興味を引くことができたのではないかと考えられます。

    クリエイティブ分析

    では実際にクラウンのスコアが高い理由をより詳細に分析してみます。

    ノバセルトレンドではクリエイティブ素材別の効果や放送局、番組別など様々な切り口でテレビCM分析ができますが、最初にクリエイティブ素材別から見てみようと思います。

    画面左部にある「クリエイティブの効果」をクリックすると、画面が切り替わりクリエイティブ素材別の指名検索スコアなどが表示されます。

    各ブランドのクリエイティブが素材別に一覧で並んでおり、素材別で見てみてもクラウンの「ポートレート ティザー」篇 30秒 の効果が高いことがわかります。

    同じクラウンの「ポートレート」篇 30秒と比較しても約5倍程効果に差が有ることがわかります。

    さらにクリエイティブ素材をクリックすると1秒毎のコマ送りで流れが確認できます。

    これを見ると「ポートレート ティザー」篇 30秒 はティザーCMということもあり、自動車全体を映しているカットは無く、視聴者の詳細を知りたい欲求をうまく駆り立てて検索行動に繋げられたのではないでしょうか。

    メディア分析

    次に放映量データを見てみます。

    画面左部の「放映量データ」をクリックすると、画面が切り替わり各ブランドの放映量に関して日別の推移やSOV(エリア別のシェア)、放送局のシェア、曜日・時間帯 などの切り口で効果分析ができます。

    画面下段の曜日・時間帯 を見てみるとクラウンは全日で放映していますが、19時以降に放映量を寄せていることがわかります。

    対してメルセデスベンツ Cクラスは平日日中の放映を避けたコの字型で放映しており、特に日曜21時に20%の放映を寄せていて、タイムでの放映をしていたと推測できます。

    また、平日日中を避けていることから、あまりターゲットとしていないであろう主婦層などを避けたい意向があったのではないかと考えられます。

    次に放映枠の効果を見てみます。

    画面左部の「放映枠の効果」をクリックすると、画面が切り替わり放送局毎や曜日・時間帯、番組毎の指名検索スコアがわかります。

    画面下段の番組では各ブランド毎に指名検索スコア上位と下位の番組がわかります。ブランド名横の「番組一覧」をクリックするとそれ以外の番組も一覧で全て見ることができます。

    放映回数順に並び替えると、放映回数が多いもので実際に効果が良かったものと悪かったものが見えてきます。クラウンだと「世界陸上」や「サタデーステーション」の効果が良く、「S-PARK」や「THE TIME」の効果が悪いです。朝早い時間帯や逆に深夜の時間帯は視聴者層がマッチしていないか、検索行動自体に移りにくく効果が悪いというような仮説が立てられます。また、この効果の悪い枠の買付を止めて、良い枠の買付をすることができれば全体の広告効果の改善が見込めると考えられます。

    最後に

    今回は簡単な示唆出しでしたが、有料版のノバセルトレンドを導入いただけると、専門のカスタマーサクセスから、より深い示唆出しをした上で、次回のクリエイティブ制作やメディアプランニングに活かせるようなコンサルタントのレポートを定期的に実施いたします。