中立的なデータで効果を可視化!競合分析を活用したベースフードのテレビCM戦略

中立的なデータで効果を可視化!競合分析を活用したベースフードのテレビCM戦略

 認知の伸び悩み打開に向け、客観的な視点を導入

・ベースフードさまの事業内容と鹽井さまの担当領域を教えてください。 

鹽井:ベースフードは「BASE BREAD®︎」をはじめとしたパンやパスタ、カップ焼きそば、クッキーといった主食を中心とした「完全栄養食」を開発・製造・販売しています。私は主に新規顧客獲得の為の広告施策の立案・実施を統括しており、直近ではグローバルでの新規獲得も一部担当しております。

ベースフード株式会社
マーケティング部 獲得チーム
チームリーダー 鹽井 勁 氏(左)

ノバセル株式会社
マーケティングDX事業部
セールスエキスパート 内海 航(右)

・一連の商品をコンビニで目にする機会も多く、すでに一定の認知率を獲得していると思われますが、マーケティングにおいてどのような課題を抱えていたのでしょうか。

 

鹽井:主力のベースブレッドについては、テレビCMによる初動的な手応えはあったのですが、直近だと一時期のブーム的な新しさも無くなり、ある程度の認知もとってしまっていることから、これ以上どう認知を伸ばしていくかが課題になっておりました。

認知が伸びているタイミングと比較して、デジタル広告のCPAが高騰しているのも併せて課題になっておりました。

 

・オフライン戦略の1つとして、テレビCMの重要度が高まったのでしょうか。

鹽井:これまでにもテレビCMは出稿しており、その重要性は認識していました。一方でデジタル広告と比較すると、テレビCMはマーケティング予算の大きな割合を占めるため、効果分析精度や価格妥当性に疑問を感じていました。既存活用のツールからもデータは参照できますが、別の角度からのデータを得て、より精度を高めたPDCAを実現したいと考えていました。

 

・CM効果の分析にノバセルを選択した決め手は何ですか?

 

鹽井:中立的なデータによる放映効果の可視化です。これまでのレポーティングだけでは不明瞭でブラックボックス化しつつあったテレビCM効果の透明性向上を期待しました。さらに、指名検索を指標に競合他社との比較ができる点が大きな決め手になりました。

レスポンスが即座に可視化され、意思決定が迅速に

・分析ツールのノバセルトレンドの使用感はどうでしたか?

 

鹽井:出稿後7日間でレスポンスが確認できる点が使いやすかったです。自分たちでも見やすい管理画面で結果を得るまでのタイムラグが大幅に圧縮され、意思決定スピードが上がりました。特に次のCM枠の確保にあたって、戦略を早めに立てやすい点はメリットを感じました。

 

・ノバセルからは、具体的にどのようなレポートを提供していますか。

 

ノバセル内海:分析の専門担当者を含めたチーム体制で、毎回異なるテーマを設定しています。ベースフードさまのレポートの1回目は、CMのラスト1秒のナレーション別に効果分析しました。1本ごとに放映後の検索リフトを計測することで、レスポンスベースの検証が可能です。

 

鹽井:ナレーション別の分析などは、自社リソースでは手が届いていませんでした。ノバセルの分析で私たちの工数が軽減され、クリエイティブにおいてもデータを基にした意思決定ができています。レポーティングいただく際も「データで話す」客観性と中立性に納得感を持っています。

 

競合の成功要因を解析し、独自の戦略を強化

・ツールとしての特に有効な機能はありましたか?

 

鹽井:やはり競合他社のCM効果分析です。例えば「競合がTVCMのクリエイティブを変えて効果を上げている」とわかれば、詳しい要因を分析し、自社にもメソッドを活用することができます。

 

ノバセル内海:競合動向を分析するツールは他社にもありますが、ノバセルのメリットはクリエイティブの内容や特徴からも効果を分析できる点にあります。データを基に、実際の改善アクションに落とせる示唆を出せるよう意識しています。

 

・分析の結果がアクション変更に繋がったことはありますか?

 

鹽井:はい。一つは、出稿局の見直しです。今までは出稿する放送局や時間、番組に検証余地があるように見えても、明確に判断することは困難でした。しかしノバセルで競合の手法を分析し、効果的な枠を選択することで結果的に安価なバイイングが実現しました。

 

内海:CM1本単位で検索リフトを測定できるので、他社のデータの抽出も可能です。加えて、過去の自社CMのデータも取得できます。そこから勝ち筋を読み解き意思決定のバックデータとして活用してもらうことで、広告主が主体となれる環境が提供できればうれしいですね。

 

鹽井:また、新しく「BASE YAKISOBA®︎」のCMhttps://youtu.be/dZUkvPcDZbY)を始めるにあたり、初の試みとして著名人のキャスティングに挑戦しました。競合分析でタレント起用の有効性が数値として示され、根拠となる数字が見えたことで、この判断を行いました。

 

・ノバセルトレンド導入後、数値として表れた変化はありましたか。

 

鹽井:今回の取り組みによりツール内での指標は改善し、POSのデータも上がりました。POSのデータに関しては他の施策による要因もあると思うので、今後はテレビCMとデジタル広告の効果をつなげて見るような指標を作っていけるように考えています。

 

テレビCM x デジタル広告の相乗効果で獲得の最大化へ

・ノバセルのサポートによって、テレビCMのノウハウ蓄積はありましたか?

 

鹽井:多くの情報を盛り込めるデジタル動画広告とテレビCMの差異が見て取れました。テレビCMは認知を取ること、すなわち「どのブランドの、どういった商品/サービスか」を15秒で知っていただくことが重要。そのためメッセージを厳選し、インパクトを重視したほうがより効果的です。これは今回の取り組みで得た新しい発見ですね。

 一方で、ノバセルはテレビでもデジタルの運用に近い速報的なデータを確認できるので、なじみやすかったです。ノバセルトレンドを主軸に分析の幅も広がり、精度も上がってきていると感じます。

・今後はどのようなマーケティング展開を予定していますか?

 

 鹽井:デジタル広告は市場全体のCPAが年々上昇傾向にあり、特にリーチ層が広い国内DtoCサービスの多くはデジタル以外の手法を検討していかなければなりません。「テレビCMの影響は弱くなっている」ともいわれていますが、まだまだ有効活用できるポテンシャルもあると考えています。

 

内海:ツール機能がアップデートし、デモグラフィック分析が可能となりました。例えば、「ベースフードにおいてターゲットとしていた30代女性の検索リフトの検証」ができるように。もうひとつ、「CM放映後とそれ以外の検索者でのコンバージョン率の比較検証」もできるようになりました。より目の細かい分析が可能になったことで、新たな施策にチャレンジできるはずです。

 

鹽井:それは面白いですね。デジタルとテレビCMを掛け合わせ、相乗効果で獲得を伸ばすような施策が打てれば、日本企業としてはあまりない成功事例を残せるかもしれません。

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