mineoの良さを伝える説得力のあるクリエイティブで、質の高い認知を獲得
ノビシロで受容性を確認し、mineo の訴求に最適なクリエイティブを提案
株式会社オプテージは、関西電力グループにおいてIT事業を担う子会社の1社です。MVNOのmineo(マイネオ)およびeo(イオ)ブランドで展開するFTTH/CATV事業を中心に、近年は情報通信インフラおよびシステム開発をはじめとするB2B事業にも注力しています。
その同社において、mineoは今後の成長が期待される事業のひとつです。長くテレビCMを出稿していましたが、数年前に一時休止。その理由について、コンシューマ事業推進本部 モバイル事業戦略部 モバイル事業戦略チーム 林 俊伸氏は、「顧客獲得力は、認知度とサービスの力の掛け合わせで決まります。認知についてはある程度のレベルに達していたものの、サービスの力が弱いと判断したために、サービスの強化を優先施策としたのです」と話します。
「その結果、速度を絞ったプランや通話し放題プランなど、多様なサービスを用意できました。機は熟したと判断し、2024年2月から本格的なテレビCMを展開するという経営判断が下りました」
年度が変わる時期は、回線の新規契約が増え、MNPも活発になるタイミング。通信事業者にとって繁忙期です。この時期にテレビCMを打つことで“質の高い認知”を獲得し、数あるMVNO事業者の中から選ばれる存在になることを目指しました。
とはいえ、クリエイティブを含めて一新したテレビCM運用を行うことになるため、万全の準備が必要です。そこで、2023年春と秋に試行期間を設け、テレビCMの運用ノウハウを蓄積することを視野に、5社のコンペを実施しました。
「他社の提案がサービスの価格訴求に偏る中、ノバセルの青山さんはそれに加えてSIMを入れ替えるだけで使えるという手軽さをアピールする提案もしてくれました。ノビシロのアンケート結果が背景にあるため説得力もあり、ノバセルさんにお任せすることになりました」
サービス強化に力を注いだ結果、mineoのサービスは多様で、それぞれの消費者に最適なものが見つかります。しかしながら、そのすべてを15秒のテレビCMで伝えることはできません。テレビCMで指名検索を獲得し、Webサイトでサービスを吟味してもらうという方向性が高く評価されたのです。
試行段階でも十分な成果。得られた知見を生かした本格展開へ
制作したクリエイティブは、アクティブシニア向けと若年層向けの旅行編、および手軽な乗り換えをアピールするSIM編を中心に5つの素材を用意。2度の試行タイミングでは、2023年新年度がバイイング、秋がクリエイティブの見定めを中心にデータを取りました。
バイイングは、視聴者数を予測するDirect Programを利用するとともに、本来はターゲットでない枠にも出稿して反応を見ました。中間報告会では、意外な枠で好反応なところがあるという知見や、放映後すぐに検索がリフトするケースとそうでないケース、時間帯別の反応などが共有され、本格展開に先立って貴重なノウハウを得ることができました。クリエイティブ素材は反応の良いものに切り替え、サチり始める傾向をある程度つかめるところまで来ています。
「ノバセルさんに提案いただいたクリエイティブが良く、注視率は以前より10%上がっています。サービス認知率は放映エリア全体で5.9%アップ。元々強かった近畿圏でも5%近く上げることができました。それでも100%までは遠く、まだまだ伸び代は十分です」(林氏)
そのほか、定点アンケートの結果にもとづく興味率も1.3%上げており、検索リフトは約4割向上。試行段階でも十分な成果を出せました。さらに、クリエイティブによって20%近く検索効率が変わってくるという結果を受け、素材の絞り込みも完了しました。林氏は、「この段階でもPDCAを回し、成果を上げることができました。メンバーは青山さんをとても信頼していて、良い関係を築けていますし、ノビシロとノバセルアナリティクスという優れたツールもあります。これからの本格展開を楽しみにしています」と話してくれました。
ノバセル担当者からのコメント
オリエン資料に、+αの提案(よりよいターゲットがいれば)(放題系以外のメッセージの開拓もしあれば)と記載されていて、もしあればといいつつ、この部分を一番期待しているのでは?と思い、「格安SIMを知っているけどよくわからない人」をターゲットにするご提案をしました。そこが要で、コンペでも選んでいただきましたし、最終的に“効果”にも直結して、印象的なプロジェクトでした。